恋なんてしないと決めていたのに、冷徹御曹司に囲われ溺愛されました
自信がなくてもか細い声で絢斗に聞いたら、彼は私の目を見つめて答える。
「俺が嘘はつけない性格なの知ってるよね。本当に綺麗だ」
 その言葉で少し自信がもてた。
 彼は前回よりもじっくり時間をかけながら唇や手で私の身体に触れていく。
 その夜は明け方近くまで彼に甘く愛された。

 次の日の朝起きると、すでにベッドに彼はいなくて、身支度を整えてリビングに行くと、歩がプレゼントを開けているところだった。
 横には絢斗がいてその様子をカメラに収めている。
「おはよう。サンタさん、来たんだね〜」
 歩を見て微笑んでいたら、絢斗が身を屈めて私の頬にチュッとキスをする。
「うん。ちゃんと来たみたい。それに望遠鏡までくれたよ」
 私と絢斗に目を向け、弟は満面の笑顔を見せた。
 



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