恋なんてしないと決めていたのに、冷徹御曹司に囲われ溺愛されました
「身の程知らずもいいところね」
 私を蔑むようなその視線。
 慣れてはいてもやはり傷つく。
「私、芹沢さんのことをいろいろ調べたの。母親はもう亡くなっていて、あなたも弟も私生児なんでしょう?」
 だからなんだというのだろう?
 子供は自分の出生を選べない。なのに私生児というだけでどうして責められなければならないのか。
「確かにそうですが、峯岸さんには関係がないことです」
 動揺を隠しながら言い返す私を見て、彼女は意地悪く目を光らせた。
「一条くんには関係あるでしょう?」
「それは……」
 絢斗の名前を出されて口ごもる私を彼女は容赦なく責め立てる。
「今一緒に住んでいるそうじゃない。小さい弟がいるから助けてって彼の情に訴えた? でなければ、一条くんのような人があなたなんかを相手にするわけがないわよね」
「私は情になんか訴えてません!」
 はっきり否定したら、彼女に鼻で笑われた。

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