恋なんてしないと決めていたのに、冷徹御曹司に囲われ溺愛されました
 ということは、秀さんはうちの会社の会長?
 頭の中が真っ白。
 常々品のいいおじいさんだなって思ったいたけど、まさかうちの会社の会長だったなんてて……。
「やあ、美鈴ちゃん、歩くん、待ってたよ。もう自分の家だと思ってくつろいでいいから。こっちへ来て食べよう」
 秀さんが穏やかな笑みを浮かべて手招きする。
 社長と会長にお会いしたらきちんと挨拶しようと思ったのだが、全部吹き飛んだ。
「今日の美鈴ちゃんは一段と綺麗だねえ。私が結婚したいくらいだよ」
 秀さんがそんな冗談を口にすると、絢斗が私の肩を掴んで秀さんに言い返した。
「美鈴は俺のものなので他を探してください。さあ、美鈴、歩、座ろう」
「あっ、うん。明けましておめでとうございます」
 呆気に取られながら新年の挨拶をすると、歩も「明けましておめでとうございます」と言って礼儀正しく頭を下げる。
 私は奥にいる秀さんの横に座り、歩と絢斗はおとうさまの横に並んで座る。
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