目の上の義母(たんこぶ)
だけど、とりあえずそういうことで場を凌いだのだった。


まさか翔平のお義母さんが、『結婚したら女は家に入る』という典型的な専業主婦の固定概念の持ち主だとは思わなかった。


共働きなんて当たり前。

今ではそれがよく見る光景なのに、考え方が昭和で止まっていることに驚いた。



その日の帰り。


「母さんって自分の意見をすぐ口に出すから、ちょっとびっくりしただろ?」


そう話す翔平に、わたしは隣で苦笑いを浮かべていた。


…いや、“ちょっと”どころではないけどね。


わたし、お義母さん…苦手だな。


初対面のときに、そう思ってしまったのだった。


だが、これはまだ序の口にすぎない。



それから、約1ヶ月後。


2人が付き合った記念日に、婚姻届を提出しよう。

そう決めた日にちが、いよいよ数日後に迫っていた。
< 15 / 115 >

この作品をシェア

pagetop