目の上の義母(たんこぶ)
それで、まるで呪文のように「こんなんだったら、仕事を辞めたほうがいいんじゃないの?」と唱え続けられるものだから…。


結婚して半年もたたない間に、わたしは寿退社という形で、新卒から働いていた会社を辞めたのだった。


翔平も結婚すときは、「陽葵が働きたかったら、働けばいいよ」なんて言ってくれていたのに…。


わたしが辞めたとたん、「やっぱり陽葵が家にいてくれたほうが、俺もいいわっ」と、実にお気楽だ。

少しでも家計のためにと思ってパートも考えてみたけど、「そんなことしなくていいよ」と言ってくる。


翔平の中では、ずっと専業主婦のお義母さんを見てきたから、子どもの頃の自分が家に帰ってきたら、お母さんがいて当たり前。

子どもに鍵は持たせたくない。


実は、そんなことを思っていたんだそう。
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