月下の恋人…missing



優しい笑顔で覗き込まれてうなずくだけで精一杯だった。



裏返していた短冊を表にして、そっと隣に並べる。




どうしてかな…光にぃ

嬉しいのに涙が溢れて止まらないよ




『クスッ…おんなじ』




頬を包む大きな手の暖かさに余計に景色は滲んで行く。



そのままその手の平に促されるように



唇を奪われた―――…





『好きだ』





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