へっぽこ召喚士は、もふもふ達に好かれやすい 〜失敗したら、冷酷騎士団長様を召喚しちゃいました〜




「あははっ!ミアちゃんやるねえ。じゃあ、準備しに行こうか」




 逃げろと言わんばかりにユネスに腕を引っ張られて執務室から飛び出して、ミアは準備へと取り掛かる。

 ユネスが訓練を中止させ小休憩を挟ませた後、怒りを顕にしたリヒトがやって来た。説教を食らうかと思いきや、これからの作戦を部隊の騎士達に真剣に話し始めた。



「いつも通りの挟み撃ちで叩く。今回は魔獣達も同伴させる。よって上空からの援護も可能だ。逃げた魔物は上空部隊が攻撃をしろ」


「もしかして、今回ぐらいははリヒトは後方で指揮してくれるの?」


「アホか。俺はいつもの囮役だ。こんな単純な作戦に指揮なんかいるか」



 リヒトの言葉に議論しようとしたが、誰も彼の言葉を否定しようとはしない。ミアの表情を読み取ったのか、リヒトは鼻で笑ってみせる。



「安心しろ。俺は誰一人として死なせない。そしてお前らがいる限り――俺も絶対に死なない」



 絶対的な自信を持ったリヒトの言葉に、騎士達は力強く頷いた。鼓舞するような彼の言葉は、皆の心に炎を灯す。






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