ゲームを通して出逢った彼
 不思議と会話なんて必要なかった。

 見てるだけで、本当に落ち着くし、癒される。
 ほかに何もいらない。

 しょうくんが急に口を開いた。
「俺さぁ、楓のこと好きだわ。」
 急な発言にびっくりした。

「え?」

「携帯恋愛ゲームアプリで会話をしてるときには、本当に会ってみたいって思った。もしかしたら、言ってることも年齢も嘘かもしれない。でも、すごく気になってしまって。」
私と同じ気持ちでいてくれたことにびっくりした。

 しょうくんはさらにびっくり発言をした。
「実は俺、あのアプリの開発に携わってて、実験的に、やってみたの。改善点を探すため。だけど、まさか俺がハマるとは思わなかった。」
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