貧乏大家族の私が御曹司と偽装結婚⁈
――午後。
ようやく自分の配属される部署の課長に連れて行かれると、まずは挨拶回りが始まった。
私は営業1課、桃花ちゃんは3課だ。この会社は"ネジ"を主に扱っている会社で、営業課は3課まで。それぞれの課で20人ほどの営業職に3人ほどの事務がいるのだと言う。
そしてその、あまり大きいとは言えないこの規模で、国内どころか海外の取引先まで網羅しているらしい。ざっくり言うと、1課が東日本、2課が西日本、3課が海外という感じだ。
桃花ちゃんは大学では英語を専攻していて、それを生かして3課に配属されているようだ。私のほうは取り立てて何かスキルがあるわけではないのが残念なところなんだけど。

「今日から皆さんと一緒に仕事をする朝木さんです」

優しそうな……、悪く言えばちょっと頼りなさそうな1課の鈴木課長の紹介で私は1課の社員さん達の前で挨拶をする。

「あっ、朝木与織子です。どうぞ、ごっ……ご指導、ご鞭撻、よろ、よろしくお願いします」

緊張と、慣れない言葉に噛み噛みになりながらそう言って私は深く礼をした。

 恥ずかしい~~!!
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