貧乏大家族の私が御曹司と偽装結婚⁈
後ろはさっき出てきたばかりの扉。専務に近寄られても逃げることもできない。
「いっ! いませんが、それでも忙しいんです。あ、兄が色々連れて行ってくれることになってまして」
全部が嘘ではないけど、それでも兄達とは遊びに行く予定はある。ただし、明日はお見合いなんてさすがに言えない。
「兄ねぇ……。与織子ちゃんもそろそろ兄離れしたほうがいいんじゃない? ま、気が向いたら連絡してよ」
そう言うと専務はポケットから名刺を取り出して何かを書き入れた。
「与織子ちゃんが連絡くれるまで、毎日予定空けて待ってるからさ」
そう言うと専務は、薄ら笑いを浮かべてそれを私の持っていた箱に放り込む。
「え! 困ります!」
「俺も困ってるんだよねぇ、色々と。だから人助けだと思って」
専務が何を言いたいのか、その意図が掴めずポカンとしていると、私を見て専務は口を開く。
「それに、川村も部下と備品倉庫で密会してたなんて噂、流されたら困るよね? だから、これはもちろん秘密だよ?」
そう言ってわざとらしい笑顔を私に向けると、専務は呆然としたままの私を残して去って行った。
「いっ! いませんが、それでも忙しいんです。あ、兄が色々連れて行ってくれることになってまして」
全部が嘘ではないけど、それでも兄達とは遊びに行く予定はある。ただし、明日はお見合いなんてさすがに言えない。
「兄ねぇ……。与織子ちゃんもそろそろ兄離れしたほうがいいんじゃない? ま、気が向いたら連絡してよ」
そう言うと専務はポケットから名刺を取り出して何かを書き入れた。
「与織子ちゃんが連絡くれるまで、毎日予定空けて待ってるからさ」
そう言うと専務は、薄ら笑いを浮かべてそれを私の持っていた箱に放り込む。
「え! 困ります!」
「俺も困ってるんだよねぇ、色々と。だから人助けだと思って」
専務が何を言いたいのか、その意図が掴めずポカンとしていると、私を見て専務は口を開く。
「それに、川村も部下と備品倉庫で密会してたなんて噂、流されたら困るよね? だから、これはもちろん秘密だよ?」
そう言ってわざとらしい笑顔を私に向けると、専務は呆然としたままの私を残して去って行った。