ミーリア国戦記〜癒しの姫は、仲間たちと王国を守り抜く〜
プロローグ
それは、こことは異なる世界のお話。
大陸の東、優しい風と暖かな陽の光に満ちた地に、ミーリアと呼ばれる美しい王国が栄えていました。
花が咲き乱れ、清らかな河が流れる王国は、国を思い遣る王様と、慈悲深いお妃様のもとで、皆が穏やかに暮らしていました。
ところが、争いごとなど絶えて聞かなかったその国に、ある日突然、暗い影が差しました。
北の大国ロズモンドが、突然兵馬を起こし、周囲の国々を席巻し始めたのです。
大陸の国々はロズモンドに抗議の使者を送りましたが、ロズモンド王は鼻で嗤い、使者に剣を突きつけ追い返してしまう有り様。
ロズモンドを止めようと、大陸の力ある国々は兵を出しましたが、ロズモンド軍の悪魔のような強さに、まるで歯が立ちません。
ついにロズモンド軍の旗が、ミーリアの国境の砦に迫ったとき、ミーリアの心優しい姫君が、鎧を身にまとい、言ったのです。
「私も戦います。兵士たちと共に、この国を守って戦います」と。
これは、そんな心優しく勇敢な姫君と、姫君を守る素敵な仲間たちの、戦いと友情の物語……。
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