ほどけるいと。
「じゃあ…わがまま,言っていい?」



調子に乗った,そんなのは自分から見ても明白だった。



「わがまま? いい…けど……」



目を丸くした流雨くんに,私は言う。



「その前に,その」



こんなところで,恥じらってる場合じゃない。

私は勇気を出して,もう一度,口を開いた。



「返事…なんだけど」

「え」

「お願い…します…」



はぁぁぁと,熱い息が溢れた。

両手の指先で押さえても,なかなか冷めそうにない。

頑張ったよね,私…



「それで,その…これ,受け取って貰える…?」  



3色の,ミサンガ。

4の字に何度も編んで作ったもの。



「たっただ! 私も,おんなじもの持ってて。最初は,そんなつもりじゃ無かったんだけど…いざ作ってみると,いくら友達でも重いんじゃないかっ…て……」

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