ほどけるいと。
『里桜,まだ? どう?』



突然の低い声。

彼氏かと思うような気安さ。

でも多分…



『さ,里美…! 急にこないでよ』



乙女な里桜を感じて,里美の方かと静かに思う。

声…低かったな。

男の子だと成長が顕著だ。

特に声しか聞こえない電話だと。

真鈴はどうなっただろう。

少しは落ち着いたかな。



『琴音ちゃん,ちょっとだけミュートするから…!』



里桜は自分のスマホを使っているのか,焦ったように叫ぶ。

あとちょっと早ければ『恋愛相談』なんて言葉も聞かれてたかもしれない。

そう思えば,仕方ないよねと私は心の中で思った。



「うん。大丈夫だよ」
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