ほどけるいと。

もしかしたら…好き,かも?

~高1~


とっとっと…

少し軽いテンポで教室へ向かう。

途中の階段で,少し息が上がっていた。

忘れ物,しちゃった。

恥ずかしくて,顔を伏せる。

右手に握られているのは,この間貰ったシャーペン。

親指ですっとなぞれば,滑らかな感触がする。

筆箱置いてこれだけ持ってきちゃうなんて…

由芽の笑い声が,耳に残っていた。

鞄を由芽に預けたお陰で,体がかるい。

私はとっ…と,さらに加速した。

教室を前に,私は少し減速し,息を整えつつ歩く。

あれ…?

誰か,いる。

誰,だろ。

特に珍しくも無いため,私は窓をふっと見た。



「彼女とか出来たらさ~これは嫌とかって,ある?」



! 話題が,話題。

中にいたのは,多分男子だけの五·六人.


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