姉に婚約者を寝取られたので訳あり令息と結婚して辺境へと向かいます~苦労の先に待っていたのは、まさかの溺愛と幸せでした~
朝日が眩しく感じて、ゆっくりと目を開いた。
手のひらから伝わる温かい体温……いつものように手を繋いで寝ていた事を思い出して、安心からゆっくりと息を吐き出した。
そっと体を起こしてから、ゼルナの頬にキスを落とすと長いまつ毛が揺れる。
「ん…………朝から、反則だよ?」
「ふふっ、おはようございます。ゼルナ様」
「ウェンディ、おはよう」
「……」
「……」
「体は大丈夫……かな?その…………無理させたし」
「だっ、大丈夫です……!ゼ、ゼルナ様こそ大丈夫ですか?」
「僕は全然……」
「…………その、私はとても幸せでしたから」
「はぁ…………もう全部ウェンディが可愛すぎるせいだ」
「……え!?」
それからゼルナに包み込まれるように抱き締められながら侍女が入ってくるまで、ずっと話をしていた。
身支度が終わり、朝食を食べ終わった後にゼルナに「ここで待っていて」と言われるがまま、サロンのソファーに座って五分程経っただろうか。
(昨日言っていたサプライズの準備かしら……?ゼルナ様は何をするつもりなの?)
ノックと共に扉が開く。
ゼルナと共に立っていた女性の姿を見て、直ぐに立ち上がった。