何もかも奪われた純白の聖女は全てを破壊する
ーーーそして次の日
「純白の聖女アンジェリカは大結界の儀式まで地下牢で大人しくしてもらう事になった」
国王の言葉にサラは静かに目を閉じた。
「……そうなのですね」
「少々気性が荒いのでな、仕方なくだ」
「それはとても残念ですね。純白の聖女様に一体何があったのでしょう」
「分からぬ…聖女が王太子に手を上げるなど前代未聞だ。まったく面倒なことになった」
それを此方が仕込んでいるとも知らずに、平然と国王は言った。
アンジェリカは王太子に暴行を働いた罪で牢に入れられた。
暴れて叫び続ける為、どうする事も出来なかったからだそうだ。
要は儀式まで醜聞を隠すためと、余計な事を言われるのは困るからなのだろう。
「侯爵にはデリケートな時期だからとでも言って誤魔化しておけ」
「侯爵から結婚式の日取りについて手紙が届いております」
「その件は放っておいてもよいだろう…どうせ白紙になるのだから」
「はっ!」
宰相や文官が返事をしてから去っていく。
多少の誤差はあるものの、今のところ全てが上手くいっている。
次のステップに移行する為に動かなければならない。
「純白の聖女アンジェリカは大結界の儀式まで地下牢で大人しくしてもらう事になった」
国王の言葉にサラは静かに目を閉じた。
「……そうなのですね」
「少々気性が荒いのでな、仕方なくだ」
「それはとても残念ですね。純白の聖女様に一体何があったのでしょう」
「分からぬ…聖女が王太子に手を上げるなど前代未聞だ。まったく面倒なことになった」
それを此方が仕込んでいるとも知らずに、平然と国王は言った。
アンジェリカは王太子に暴行を働いた罪で牢に入れられた。
暴れて叫び続ける為、どうする事も出来なかったからだそうだ。
要は儀式まで醜聞を隠すためと、余計な事を言われるのは困るからなのだろう。
「侯爵にはデリケートな時期だからとでも言って誤魔化しておけ」
「侯爵から結婚式の日取りについて手紙が届いております」
「その件は放っておいてもよいだろう…どうせ白紙になるのだから」
「はっ!」
宰相や文官が返事をしてから去っていく。
多少の誤差はあるものの、今のところ全てが上手くいっている。
次のステップに移行する為に動かなければならない。