何もかも奪われた純白の聖女は全てを破壊する
2章 侵食
「サラ様」
「……サラ様だわ」
「サラ様…!」
「皆、おはよう」
魔族達から次々に声をかける。
魔族の国で"サラ"の事を知らないものは居ない。
いつも黒いドレスに身を包んでいた。
ドレスといっても豪華なものではなくワンピースに近い。
楽な格好がしたいのに、ヨムドイトはドレスや宝石で着飾らせようとする。
初めこそ全てゴミ箱に捨てていたが、着替えがないと気付いてからは仕方なく一番シンプルで動きやすいものを着ていた。
ーーーヨムドイトと契約したあの日から魔王城で暮らす事になった。
最初は人間であり聖女でもあるサラを警戒する魔族が、此処に留まることに大反対していた。
けれど、ヨムドイトが力を取り戻した事を知ると、"魔族の敵"から一気に"英雄"になった。
「……サラ様だわ」
「サラ様…!」
「皆、おはよう」
魔族達から次々に声をかける。
魔族の国で"サラ"の事を知らないものは居ない。
いつも黒いドレスに身を包んでいた。
ドレスといっても豪華なものではなくワンピースに近い。
楽な格好がしたいのに、ヨムドイトはドレスや宝石で着飾らせようとする。
初めこそ全てゴミ箱に捨てていたが、着替えがないと気付いてからは仕方なく一番シンプルで動きやすいものを着ていた。
ーーーヨムドイトと契約したあの日から魔王城で暮らす事になった。
最初は人間であり聖女でもあるサラを警戒する魔族が、此処に留まることに大反対していた。
けれど、ヨムドイトが力を取り戻した事を知ると、"魔族の敵"から一気に"英雄"になった。