何もかも奪われた純白の聖女は全てを破壊する
ヨムトイドの指示により、数人の女性魔族とプラインが付くことになった。
身の回りの世話をしようとする魔族に断りを入れていた。
「自分の事は自分でやりたい」と言ったのだ。
そして、そんな姿を見たヨムドイトは「未来の我が妻の世話を何故しないのだ」と怒りを見せた。
怯える魔族達を庇いながら、毅然とした態度で言った。
「私は妻でも姫でもない……自分の事は自分で出来るわ」と。
以前、ライナス王国での扱いは、まるで一国の姫のようだった。
普通の学生だった以前の生活とは違い、周りは見た事ない程の贅に溢れていた。
浮かれていなかったと言えば嘘になる。
やはり特別な扱いを受ける事は、とても嬉しかったのだ。
けれど、それは純粋な親切心などではない。
贄になる聖女に向けての贖罪のようなものだ。
あの顔を見る限り、その事を"罪"だと思ってすらないだろうが。
そんな馬鹿な自分を思い出しては戒めていた。
そして大結界を張る少し前まで身を隠さなければならない。
ライナス王国に戻るのは全ての準備が整ってからだ。
それまでは、聖女サラは死んだ…もしくは居なくなったと思われていた方が都合が良いと判断したのだ。
身の回りの世話をしようとする魔族に断りを入れていた。
「自分の事は自分でやりたい」と言ったのだ。
そして、そんな姿を見たヨムドイトは「未来の我が妻の世話を何故しないのだ」と怒りを見せた。
怯える魔族達を庇いながら、毅然とした態度で言った。
「私は妻でも姫でもない……自分の事は自分で出来るわ」と。
以前、ライナス王国での扱いは、まるで一国の姫のようだった。
普通の学生だった以前の生活とは違い、周りは見た事ない程の贅に溢れていた。
浮かれていなかったと言えば嘘になる。
やはり特別な扱いを受ける事は、とても嬉しかったのだ。
けれど、それは純粋な親切心などではない。
贄になる聖女に向けての贖罪のようなものだ。
あの顔を見る限り、その事を"罪"だと思ってすらないだろうが。
そんな馬鹿な自分を思い出しては戒めていた。
そして大結界を張る少し前まで身を隠さなければならない。
ライナス王国に戻るのは全ての準備が整ってからだ。
それまでは、聖女サラは死んだ…もしくは居なくなったと思われていた方が都合が良いと判断したのだ。