若き金融王は身ごもり妻に昂る溺愛を貫く【極上四天王シリーズ】
十年前。
美夕の父である花柳夕輔は、大手不動産会社『花やぎ不動産』の代表取締役社長。立場上、レセプションなどの企業パーティーに招かれることが多かった。
パーティーという響きに憧れた当時八歳の美夕は、私も行きたいと駄々をこね、とうとう北菱家の屋敷で開かれる当主の生誕パーティーに連れていってもらった。
煌びやかなシャンデリア、豪勢なお料理、ドレスを纏った人々。
最初はなにもかもが目新しくわくわくしていたが、三十分経つ頃には飽きがきた。
ビュッフェのプチフールばかり食べて時間を潰していたが、そのうち「これ以上はお腹を壊すからダメだ」と父に叱られ、完全に時間を持てあましてしまった。
(つまらないわ)
パーティーはもっと楽しいものだと思っていたのに。
着飾った男女が手を取り合ってダンスを踊り、おいしいものをたくさんいただく――そんな光景を想像していた美夕だが、実際のパーティーは実に地味で、大人たちはダンスも踊らず、ろくにご馳走も食べず、小難しい話ばかりしている。
せっかくかわいらしいピンク色のドレスを着てきたというのに、これでは浮かばれない。
美夕の父である花柳夕輔は、大手不動産会社『花やぎ不動産』の代表取締役社長。立場上、レセプションなどの企業パーティーに招かれることが多かった。
パーティーという響きに憧れた当時八歳の美夕は、私も行きたいと駄々をこね、とうとう北菱家の屋敷で開かれる当主の生誕パーティーに連れていってもらった。
煌びやかなシャンデリア、豪勢なお料理、ドレスを纏った人々。
最初はなにもかもが目新しくわくわくしていたが、三十分経つ頃には飽きがきた。
ビュッフェのプチフールばかり食べて時間を潰していたが、そのうち「これ以上はお腹を壊すからダメだ」と父に叱られ、完全に時間を持てあましてしまった。
(つまらないわ)
パーティーはもっと楽しいものだと思っていたのに。
着飾った男女が手を取り合ってダンスを踊り、おいしいものをたくさんいただく――そんな光景を想像していた美夕だが、実際のパーティーは実に地味で、大人たちはダンスも踊らず、ろくにご馳走も食べず、小難しい話ばかりしている。
せっかくかわいらしいピンク色のドレスを着てきたというのに、これでは浮かばれない。