若き金融王は身ごもり妻に昂る溺愛を貫く【極上四天王シリーズ】
「暖色系がいいんじゃなかったのか?」

「……ちょっと頭よく見えたいので、寒色系に」

慶がぶはっと笑った。これまでで一番の大爆笑だ。

「……なにが言いたいのかしら」

「知的に、な。お前がそんなことを気にしているとは思わなかった」

「だって、慶の隣に並ぶなら……」

若くて、ちゃらちゃらしてて、頭の悪そうな女に見られたくない。慶の隣で、自分も凛と立っていたい。

そんな美夕の意思を汲み、慶はドレスの形を変更したいとスタッフに申し出た。

「Aラインのドレスという話だったが――もう少し落ち着いた印象にしたい」

「スレンダーラインも上品かと思いますが、知的な印象であれば、パンツタイプも可能でございます」

スタッフがカタログを広げて説明しながら、ペンでデザインを描き足していく。

「シルクタフタのワイドパンツでしたら、ドレスのような優雅なシルエットを作りながらも、華美になりすぎないかと」

「上半身をもう少し女性的にできないか」

「ウエストに大きなリボンと、波立つようなラッフルフリルで装飾を施して、そのぶん肩回りをすっきりさせてはいかがでしょう。デコルテは出してもかまいませんか?」

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