若き金融王は身ごもり妻に昂る溺愛を貫く【極上四天王シリーズ】
「高嶺社長から連絡をもらった。同僚の青谷くんに送らせたと言うから、駅まで迎えに行こうとしてたんだが――」

「……それってもしかして、俺に嫁さんを送らせたくなくて慌てて迎えに来たって意味だったりします?」

慶は青谷の質問をスルーして、先ほどの男たちの話題を切り出す。

「あいつらになにか言われたか? これまでもこういうことが?」

「ううん。無言電話はあったけど、実力行使に出られたのは初めてよ」

「無言電話?」

会社での無言電話のことを慶に説明すると「そういうことは早く言ってくれ」と嘆息した。

「とにかく、青谷くんを家まで送る。俺たちは一旦ホテルに向かおう。すぐに今後の対策を考える」

車は明治通りを下り、中目黒方面へ。青谷は自宅の場所を慶に伝えると、背もたれに深く体を埋めた。

「……なんつーか、あれですよね? 金持ちだから恨まれる的な? 名前が売れてると、大変なんですね」

「君にも迷惑をかけたな。美夕を守ってもらえて助かった」

「どういたしまして。これからは護衛でもなんでもつけてやってくださいね。その辺の金はいっぱいあるんでしょう?」

青谷の軽い嫌みに、慶は真面目な表情で答える。

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