若き金融王は身ごもり妻に昂る溺愛を貫く【極上四天王シリーズ】
パァン!という乾いた音が響き渡った。江怜奈は頬を叩かれ茫然として尻もちをつく。

「お前のくだらない見栄のせいで! 私の、私の人生が……!」

再び議員が手を振り上げ、怯えた江怜奈は畳に手をつき丸くなった。

見ていられなくなった美夕は「慶!」と声を張り上げる。

「もういいでしょう」

慶は高嶺社長を振り切ると、議員の体を押さえ込んだ。

「離せぇ!!」

「美夕、従業員を呼んできてくれ! それから、警察に連絡を」

美夕は急いで座敷を出ると、近くにいた仲居に助けを求めた。

男性スタッフが座敷に集まり暴れる議員を押さえ込み、店のオーナーが警察に連絡してくれる。

美夕と慶は別室に移され、ことが終わるのを待った。

「ご、ごめんなさい! お父様……ごめんなさい!」

「うるさい! この親不孝者が!!」

江怜奈の怯えた声と議員の激昂が、離れた座敷まで響いてきた。



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