若き金融王は身ごもり妻に昂る溺愛を貫く【極上四天王シリーズ】
しばらくすると警察がやってきて、勅使河原議員を娘への暴行と店への威力業務妨害で連行した。

とくに議員は著名人であるから、一旦警察でその身を保護し、のちに弁護士を呼ぶという。

江怜奈も事情の聞き取りがあるため、ともに警察署へ向かった。

たとえ聴取されたとしても、これまでの会話内容は供述できないだろう。

ただの過激な親子喧嘩という話になるだろうが、とはいえ、暴力が問題視されることは間違いない。

江怜奈の顔には、はっきりと叩かれた痕が残っている。この件が表沙汰になるのは確実だ。

慶と美夕、高嶺社長は、偶然居合わせた客として、簡単な聴取を受けた。

高嶺社長は、早急にネットニュース『文嶺オンライン』上に『勅使河原議員、娘にDV』という記事を載せるよう、本社にいるデジタルメディア部門のメンバーに指示を送る。

元秘書の遺書や、江怜奈と黒い組織との繋がりを示す写真については、すでに高嶺社長が自ら記事をまとめ、いつでも公表できる状態にあるという。

近々、過去最大の文嶺砲が炸裂するだろう。

「これで、お父さんの冤罪もあきらかになるかもしれませんね」

高嶺社長の言葉に、美夕は目を丸くする。

「父のことを知ってらっしゃったんですね」

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