若き金融王は身ごもり妻に昂る溺愛を貫く【極上四天王シリーズ】
「……? そりゃあ、出ますよ」
なにかおかしかっただろうか? いや、ハンバーグに肉汁は普通だ。
無言で食べる姿を、美夕はドキドキしながら眺めていたが、やがて耐え切れなくなって尋ねた。
「どう、ですか?」
慶はちらりと美夕の顔を覗き込むが、すぐにハンバーグに目線を落とした。
「うまい。正直驚いている」
美夕は心の中でガッツポーズをする。
料理修行中、桐江においしいと言ってもらえたときも嬉しかったが、慶の言葉はいっそう胸に響いた。
「お前はなにもできない子だと、父親から聞いてたんだが」
「桐江さんに家事を徹底的に叩き込むように指示したのは、慶さんじゃありませんか」
「ひとりで生きるのに困らない程度に面倒を見てやってくれ、とは伝えた」
どうやら慶は、最低限の家事をこなせればいいと思っていたらしい。
しかし、家事のプロフェッショナルである桐江から手取り足取り料理を習い、免許皆伝したのだから、こうなるのは必然。
「六年間、よく頑張ったな」
不意に慶が優しげな目をして、いたわりに満ちた言葉を投げかけてくる。
いざ素直に褒められてみると恥ずかしいものだ。美夕は照れくさくなってうつむく。
「ほかに、なにが作れる?」
「なにがってわけでもありませんが……全般的にいろいろと。よっぽど凝った料理じゃなければ、作れると思いますけど」
「そうか」
慶は端的に頷くが、表情はどこか満足そうでもある。
なにかおかしかっただろうか? いや、ハンバーグに肉汁は普通だ。
無言で食べる姿を、美夕はドキドキしながら眺めていたが、やがて耐え切れなくなって尋ねた。
「どう、ですか?」
慶はちらりと美夕の顔を覗き込むが、すぐにハンバーグに目線を落とした。
「うまい。正直驚いている」
美夕は心の中でガッツポーズをする。
料理修行中、桐江においしいと言ってもらえたときも嬉しかったが、慶の言葉はいっそう胸に響いた。
「お前はなにもできない子だと、父親から聞いてたんだが」
「桐江さんに家事を徹底的に叩き込むように指示したのは、慶さんじゃありませんか」
「ひとりで生きるのに困らない程度に面倒を見てやってくれ、とは伝えた」
どうやら慶は、最低限の家事をこなせればいいと思っていたらしい。
しかし、家事のプロフェッショナルである桐江から手取り足取り料理を習い、免許皆伝したのだから、こうなるのは必然。
「六年間、よく頑張ったな」
不意に慶が優しげな目をして、いたわりに満ちた言葉を投げかけてくる。
いざ素直に褒められてみると恥ずかしいものだ。美夕は照れくさくなってうつむく。
「ほかに、なにが作れる?」
「なにがってわけでもありませんが……全般的にいろいろと。よっぽど凝った料理じゃなければ、作れると思いますけど」
「そうか」
慶は端的に頷くが、表情はどこか満足そうでもある。