若き金融王は身ごもり妻に昂る溺愛を貫く【極上四天王シリーズ】
「……慶さんは、食べたいものはありますか?」

「全般的にいろいろと」

美夕の言葉を引用して答える。

興味がなくて濁したわけではなく、美夕の作る料理がいろいろ食べたいのだと、そんなニュアンスを感じ取り、美夕は頬が熱くなる。

「いろいろ、作ってみます」

こくりと頷くと、慶の口もとにはっきりとした笑みが浮かんだ。

「思っていた以上に、いい妻だな」

思わぬ言葉に、胸にぽっと火がともる。自分が妻だと認めてもらえたような気がして、そこはかとなく喜びが湧き上がってくる。

料理を作れることが、慶的にはよき妻の条件なのだろうか? 意外と胃袋を掴まれたいタイプなのかもしれない。

「か、家庭的な女性がお好みですか」

「そういうわけじゃないが」

すん、と美夕は冷めた気持ちになる。では、今の『いい妻だな』はなんだったのか。

「どっちなんですか……」

呆れた声でハンバーグを口に運ぶと、慶は涼やかに目を細めた。

「お前、毎日一生懸命プレゼントを贈ってくる、健気な男が好みか?」

「え……いえ、毎日なんて、そんなに頑張ってもらわなくて結構です」

「同じだ。だが、たまに贈られれば、ありがたいと思うだろう」

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