スキナダケ
「愛玩人形としてね」

「なんだそれ」

「ママはね、自己顕示欲とプライドだけでハナを可愛がってたんだよ。ハナの容姿だけを愛してた。そのせいでハナは中古になっちゃった」

「中古?」

「うん。だからね、ママから逃げなきゃって。じゃなきゃハナは一生中古のまんまで誰にも選んでもらえない」

「何言ってんだ?」

「なんでもない!お父さん、手伝ってよ」

「…だろうなぁ。はぁ…。で、どうしたいんだよ」

ハナは夕海さえ居ればよかった。
お父さんは多分、ハナさえ居ればいい。

その利害関係の「害」が全てママに向けられてしまった。

ママに直接傷付けられたことなんて無い。
いつでもハナを異常に愛でて讃えて、悦に浸っていた人。

その鎖がハナには窮屈だった。

ママがハナに与えてくれた最高のプレゼントは、周囲の羨望とは逆にハナを孤独にしたよ。

来世は出逢わないでいようね。
ママ。

さよなら。
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