スキナダケ
「お前、なんだよ。それ」

ママを車に運び込んでから、ハナが持ってきた紙袋二つをチラッと見て、お父さんは車のエンジンをかけた。

夕海が貰ってくれなかった服や靴、アクセサリーとかが入ってる。
クローゼットの中にはまだ少し残ってるけど、ユニセックスで使える物はそのまま使おうと思った。

「山でしょ、行くの」

「それしかしょうがねぇだろ」

「一緒に処分しようと思って」

ママとの鎖は断ち切った。
夕海が執着した、戻らない過去のハナも要らない。

これからはハナが生きたい未来を、ハナが一緒に生きて欲しい人だけを、ハナが選んでいくんだ。

夕海。
約束したよね。

ハナがいい子にしてればまた会いに来てくれるって。
ハナ達は終わらないって。

約束したもんね。
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