再び、光が差す-again-〈下〉
「Againって名は、聡みたいな平和主義者が名乗っていいもんじゃない。
Againは"アイツ"だけのもので、聡が名乗ることをやめないのなら殺すだけだ」


アイツって誰?

分からない、杏樹とAgainの関わりも何もかも…


「気に食わない奴は全員殺す。
今日で全てを終わらせる」


杏樹の顔を見れば本気だということが分かる。

傘をくれた杏樹と、今目の前にいる杏樹はまるで別人だった。


「巻き添い食らいたくなかったら、大人しくしてろ」


杏樹はまだ吸えそうな煙草を床に落とすと、足で踏みねじって火を消した。

そして、立ち上がると、この部屋を出ていこうとドアノブに手をかける。


「明日が来ないから自分の手で終わらせるの?」


ここで初めて私が声を出す。

今にも消えてしまいそうなほど小さな声だった。

それでも杏樹の耳には届いて、手が止まる。
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