純愛カタルシス💞純愛クライシス
☆☆☆
夜中から仕事が入っていたけど、どうしても美羽姉に逢いたくてなんとか時間を作り、彼女の住むマンションに向かった。逸る気持ちを抑えてピンポンを鳴らしたらすぐに扉が開き、美羽姉が俺の体にぎゅっと抱きつく。
「学くん、おかえりなさい!」
ふわっと鼻に香る石鹸の匂いと濡れた髪が、お風呂あがりを示した。
「ただいまと言いたいんだけど、あまり長居はできないんだ」
「それでも逢いに来てくれたんでしょ?」
潤んだ瞳が俺をじっと見上げて、嬉しそうに微笑まれただけでほしくなる。答える前に唇を塞いでしまった。
「ンン、学くん、中に入ってから!」
「ごめん、どうしてもキスしたくなっちゃって」
みずから扉を開閉し、しっかり施錠したのちに細身の体を抱きしめて、ふたたび美羽姉の唇に自分の唇を押しつける。唇の柔らかさを確かめるように、触れるだけのキスを何回かして、やっと顔を離した。
トロンとした甘い顔の美羽姉に、笑いながら告げる。
「今日、街で仕事中に、美羽姉の声が聞こえた気がしたんだ。だから、どうしても逢いたくなった」
「ふふっ、仕事中にエッチなことでも思い出した?」
くすくす笑って部屋に入っていく背中に、慌てて抱きつく。
「学くん、今日はできない日だから……」
振り返らずに拒否られた言葉を聞いて、ピンと思いついた。
「それなら俺が、美羽姉を癒してあげる。ここに座って」
床に置いてある座布団の上に座らせて、美羽姉の肩を揉んであげた。髪の毛が少しだけ伸びていたので、手の甲にそれが触れるのが結構くすぐったい。
「学くんに肩を揉んでもらうなんて、なんだかおばあちゃんになった気分」
「美羽姉が休めるときにしっかり休まないと、俺の相手をするのも大変だろ?」
それに生理痛でつらいとウチの鬼婆がよく言ってたのを思い出したから、少しでも血流を良くしたらいいかと、肩を揉んでみたのだが、ほかはどこをマッサージすればいいのやら。
「あのね、学くん……」
「なに?」
考えに耽っていると、なにか言いにくそうに名前を呼ばれた。
「あのね、その、あ、キス!」
「キス?」
「学くんとのキス、いつも歯磨き粉の香りがするんだけど、私に逢う前にいつも磨いてるのかなって」
「歯磨きするたびに、俺のことを思い出してくれたらいいな。なんて思ったりして」
結構、ベタな手なのかもしれない。それでも美羽姉とキスすることを考えたら、いつも歯磨きしてしまう。
「そんなこと考えてたの?」
「バカみたいだよね、ハハッ……」
肩を揉む手が、ちまちました動きになった。こういうのって、バラさないほうが良かったのかな。
「そんなことないよ。歯磨きするたびに、学くんとのキスを思い出してる」
言い切った美羽姉の声は、どこか照れた感じがあって、触れてる肩から熱が伝わり、さっきよりも体温があがったのがわかる。
「ホント?」
「本当だよ。それとね、うーん、どうしようかな」
「なにか、俺に言いにくいことでもあるとか?」
肩を揉む手を一旦とめて、美羽姉の顔を覗き込んだ。
「今日、私の声が聞こえたって言ってたじゃない?」
背後から覗き込む俺を、美羽姉は横目で眺める。
「うん、ふわっと風に乗って聞こえた感じ。なにを言ったのかわからなかったけど、美羽姉の声のような気がしたんだ」
あのときのことを思い出しながら告げると、すぐ傍にある瞳が嬉しそうに細められた。
「学くん大好きって言ったんだよ」
「えっ?」
「あのとき、学くんの後ろを歩いてたの」
「ええ~っ!」
衝撃的な事実にアホ面丸出しで、大きな声をあげてしまった。
夜中から仕事が入っていたけど、どうしても美羽姉に逢いたくてなんとか時間を作り、彼女の住むマンションに向かった。逸る気持ちを抑えてピンポンを鳴らしたらすぐに扉が開き、美羽姉が俺の体にぎゅっと抱きつく。
「学くん、おかえりなさい!」
ふわっと鼻に香る石鹸の匂いと濡れた髪が、お風呂あがりを示した。
「ただいまと言いたいんだけど、あまり長居はできないんだ」
「それでも逢いに来てくれたんでしょ?」
潤んだ瞳が俺をじっと見上げて、嬉しそうに微笑まれただけでほしくなる。答える前に唇を塞いでしまった。
「ンン、学くん、中に入ってから!」
「ごめん、どうしてもキスしたくなっちゃって」
みずから扉を開閉し、しっかり施錠したのちに細身の体を抱きしめて、ふたたび美羽姉の唇に自分の唇を押しつける。唇の柔らかさを確かめるように、触れるだけのキスを何回かして、やっと顔を離した。
トロンとした甘い顔の美羽姉に、笑いながら告げる。
「今日、街で仕事中に、美羽姉の声が聞こえた気がしたんだ。だから、どうしても逢いたくなった」
「ふふっ、仕事中にエッチなことでも思い出した?」
くすくす笑って部屋に入っていく背中に、慌てて抱きつく。
「学くん、今日はできない日だから……」
振り返らずに拒否られた言葉を聞いて、ピンと思いついた。
「それなら俺が、美羽姉を癒してあげる。ここに座って」
床に置いてある座布団の上に座らせて、美羽姉の肩を揉んであげた。髪の毛が少しだけ伸びていたので、手の甲にそれが触れるのが結構くすぐったい。
「学くんに肩を揉んでもらうなんて、なんだかおばあちゃんになった気分」
「美羽姉が休めるときにしっかり休まないと、俺の相手をするのも大変だろ?」
それに生理痛でつらいとウチの鬼婆がよく言ってたのを思い出したから、少しでも血流を良くしたらいいかと、肩を揉んでみたのだが、ほかはどこをマッサージすればいいのやら。
「あのね、学くん……」
「なに?」
考えに耽っていると、なにか言いにくそうに名前を呼ばれた。
「あのね、その、あ、キス!」
「キス?」
「学くんとのキス、いつも歯磨き粉の香りがするんだけど、私に逢う前にいつも磨いてるのかなって」
「歯磨きするたびに、俺のことを思い出してくれたらいいな。なんて思ったりして」
結構、ベタな手なのかもしれない。それでも美羽姉とキスすることを考えたら、いつも歯磨きしてしまう。
「そんなこと考えてたの?」
「バカみたいだよね、ハハッ……」
肩を揉む手が、ちまちました動きになった。こういうのって、バラさないほうが良かったのかな。
「そんなことないよ。歯磨きするたびに、学くんとのキスを思い出してる」
言い切った美羽姉の声は、どこか照れた感じがあって、触れてる肩から熱が伝わり、さっきよりも体温があがったのがわかる。
「ホント?」
「本当だよ。それとね、うーん、どうしようかな」
「なにか、俺に言いにくいことでもあるとか?」
肩を揉む手を一旦とめて、美羽姉の顔を覗き込んだ。
「今日、私の声が聞こえたって言ってたじゃない?」
背後から覗き込む俺を、美羽姉は横目で眺める。
「うん、ふわっと風に乗って聞こえた感じ。なにを言ったのかわからなかったけど、美羽姉の声のような気がしたんだ」
あのときのことを思い出しながら告げると、すぐ傍にある瞳が嬉しそうに細められた。
「学くん大好きって言ったんだよ」
「えっ?」
「あのとき、学くんの後ろを歩いてたの」
「ええ~っ!」
衝撃的な事実にアホ面丸出しで、大きな声をあげてしまった。