ダブルブルー
「青さん、目が優しい…」


「蒼ちゃんにだけ、だよ?」


ポケットの中の青さんの左手が、いちど強く、私の右手を握ってくれた。



地球上で今、こんなに優しい空間はここだけ、だ。



と、ふいに被っていた帽子を外した青さん。


「…青さん。大丈夫、ですか?」


大丈夫、に決まってるでしょ?


空いている青さんの右手が、私の頬をゆっくりと撫でている。


その心地よさに、思わず目を閉じた。








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