ダブルブルー
そんな切なさなんてお構いなしに、車は自分の家に着いてしまった。


ハザードランプをつけてくれたのは、少なくとも5分の猶予が貰えたシルシ、か。


「蒼ちゃん、今日は付き合ってくれてありがとう」


すごい、楽しかったよ。


そんな風に当たり前のように付け足せる、久保田さん。


改めて、素敵なひとだと思った。


あの夜。


あんな風に他人にイヤな思いをさせられていた人がいたら、私じゃなくても迷うことなく、久保田さんは助けただろう。


そんな風に考えてまた、下を向く。


私でいいなんて。


そんなこと、言いきれる?


久保田さんの回りには、とてつもなく綺麗なひとがたくさんいるとゆうのに。


ぐるぐるぐるぐる、自問自答は続く。


< 68 / 436 >

この作品をシェア

pagetop