課長に恋してます!
「いいでしょ? 私も酔ったから」

 潤んだ瞳で見つめられ、追い詰められる。

「課長が好きなんです」

 僕だって好きだ。
 でも、一瀬君を受け取める自信がないんだ。
 
 一瀬君、ごめん。

「そういう事、軽々しく言わない方がいいよ」

  距離を取るように言った。

  一瀬君がムッとしたように眉を寄せて険しくさせる。

「軽々しくなんて言ってません。相手が課長だから言ってるんです」
「一瀬君、酔ってるな」

 笑い飛ばした。
 そうしなければ引きずり込まれる。

「お酒のせいにした方がいいですか? お酒のせいにしたら甘えさせてくれますか?」

 一瀬君が寄りかかるように肩に頭を預けた。
 頭の重みと甘い匂いを感じる。思わずその頭をポンポンって撫でたくなる。
 こんな風に甘えてくる一瀬君がいじらしい。拒むべきなのに拒めない。

「私、本当に好きになった人、一人なんです。今の恋が初めてなんです。だから、とっても苦しいです」

 一途な言葉に胸がかきむしられる。

 一瀬君の気持ちに応えたいが年の差が邪魔して出来ない。

 どうして僕は彼女より19歳も年上なのだろう。
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