課長に恋してます!
「何を?」
「一瀬と結婚するって」
「えー!」
「しかも一瀬、酷い風邪で入院してるって」
「ちょっと、なんなの!」
「悪い」

 石上が珍しく頭を下げた。

「子どもじみた事を言ったって反省してるんだ。だから、帰る前に課長に謝ろうと思って会いに来たんだよ」
「もう!人のいない所で勝手な事ばかり言わないでよ!」
「本当にすまない。この通りだ」

 さらに石上が頭を下げた。

「結婚するとか、入院ってなんなの!」

 頭に来た。
 課長に変な風に誤解されてたらどうしよう。

「私は石上のプロポーズ受けてないよ!酷いよ!」
「だからごめんって」

 悲しくて涙が出て来た。

「私は……私は…」
「泣くなよ」

 石上が慌てて、卓上のペーパーナフキンを渡してくれる。
 ナフキンを目元にあてて、泣いた。

「私の気持ちは1ミリだって石上にないんだから」
「お前、泣きながら残酷な事を」
「だって本当だもん!石上にプロポーズされて、驚いたけど、でも、課長が好きだって気持ちがよくわかったの。課長にフラれたけど、やっぱり好きなの」
「俺だって1ミリも気持ちがないって言われても好きだよ」

 石上が真っすぐな視線を向けてくる。
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