課長に恋してます!
 午後2時。
 4時台の香港行きに乗るなら羽田に来る頃だった。
 足が痛くなるぐらい、航空会社のカウンターを何度も見回した。
 あまりにも不審だったのか、カウンターの女性に呼び止められた。

「ご用ですか?」

 同じ年ぐらいのしっかりした女性だった。

「人を探してるんです。香港に今日戻るはずなんです。でも、何時の便に乗るかわからなくて」
「朝から探してますよね?」
「はい。実はその人に会いに香港に行ったんですけど……」

 香港ですれ違った事や、その人にどうしても会いたい事を話した。
 女性は真剣に聞いてくれた。

「お名前をちょうだいできますか?」
 話を聞き終わって女性が言った。

「か、上村……幸一」

 女性が端末を叩いて、調べてくれる。

「うちの飛行機じゃありませんね」

 落胆した。

「そうですか」
「他の所でも聞いてみたらどうですか?」
「聞いていいんですか?」

 女の人が笑顔を浮かべ、頷いた。
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