課長に恋してます!
 否定しなきゃ。

「そ、それは石上が勝手に言った事で」
「恥ずかしがらなくていいのに」

 課長が視線を逸らして笑った。

「いえ、恥ずかしがってる訳ではなく」
「嬉しいよ。元部下の二人が結ばれるんだから。本当におめでとう」

 祝福の言葉が痛い。

「あ、あの……」
「石上君と一瀬君はお似合いだと思ってたんだよ」

 課長は視線を逸らしたままで、話を聞いてくれない。

「課長、話を聞いて下さい」
「そろそろ行かないと」

 課長が伝票を持って立ち上がった。

「課長!」
「一瀬君はゆっくりしていくといい。すまないね。時間がなくて。石上君との事、聞きたかったんだけど」

 課長が茶化すように笑った。
 その笑顔が課長らしくないように見えた。

「待って下さい」
「じゃあ、お幸せに」

 課長がレジに向かう。
 慌てて追いかけた。
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