課長に恋してます!
「課長!」

 声を掛けても、課長は逃げるように店を出て、エスカレーターを早足で降りて行く。

「課長、待って下さい」

 すぐ後ろで声を掛けるけど、振り向きもせず課長は人の間を縫って、エスカレーターを降りた。
 物凄く急いでる様子だった。

 今は三時を過ぎた所だ。チェックインは終わってるし、まだフライトまで一時間と少しある。
 そんなに慌てなくてもいいはずだ。

 だとしたら、本当に私から逃げてるの?
 でもどうして?

 課長の一方的な態度に腹が立った。
 せめて石上の事はハッキリとわかってもらいたい。
 勘違いされたままなのはイヤだ。

「待って下さい!」

 全力で走って課長の前に出た。

 両手を広げて課長の行く手を阻止する。

「……一瀬君」
「なんで逃げるんですか?」
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