課長に恋してます!
もう二度と課長に会えなくなるんじゃないかと思ったら、どんどん気持ちが沈んで、胃が痛くなった。
石上の余計な言葉に気持ちがぐらぐら揺れる。
居ても立っても居られなくなり、席を立った。
廊下に出て、突き当りの休憩室を覗くと、石上が缶コーヒー片手に誰かと話していた。
「ねえ」
後ろからネイビーのスーツの石上の腕を掴んだ。
石上が一重の切れ長の目を見開いてこっちを見下ろす。石上との身長差は20㎝ぐらいある。
趣味は筋トレらしく、引き締まったマッチョな体型をしている。
「何だよ。一瀬」
「さっきの話本当なの?」
「さっきの話って?」
「だから、課長がって話」
「上村課長」
石上と一緒にいた男性社員が突然、その名を口にした。
男性社員の視線を追うと、休憩室に入って来た上村課長がいた。
石上が私の腕を振りほどいて、男性社員と一緒に課長のそばに行く。
「上村課長。ちょっと相談したい事があるんですが」
石上と男性社員に声をかけられ、課長はドアの前で足を止めた。それから、仕事の話だ。
側に行きたいけど、壁際で課長を見てるのが精いっぱい。
一週間ぶりに見た課長はチャコールグレーのスーツ姿で、物凄くステキだ。
課長がキラキラと光って見える。
石上の話に静かに頷く所とか、眉を寄せて少しだけ難しそうな表情を浮かべているのを見て、胸がときめく。
話しかけたい。
でも――、話しかける隙がない。
諦めて、休憩室を出て行こうとした時、穏やかな声で「一瀬君」と呼ばれた。
恋しい人の声に心臓がトクンっと反応する。
石上の余計な言葉に気持ちがぐらぐら揺れる。
居ても立っても居られなくなり、席を立った。
廊下に出て、突き当りの休憩室を覗くと、石上が缶コーヒー片手に誰かと話していた。
「ねえ」
後ろからネイビーのスーツの石上の腕を掴んだ。
石上が一重の切れ長の目を見開いてこっちを見下ろす。石上との身長差は20㎝ぐらいある。
趣味は筋トレらしく、引き締まったマッチョな体型をしている。
「何だよ。一瀬」
「さっきの話本当なの?」
「さっきの話って?」
「だから、課長がって話」
「上村課長」
石上と一緒にいた男性社員が突然、その名を口にした。
男性社員の視線を追うと、休憩室に入って来た上村課長がいた。
石上が私の腕を振りほどいて、男性社員と一緒に課長のそばに行く。
「上村課長。ちょっと相談したい事があるんですが」
石上と男性社員に声をかけられ、課長はドアの前で足を止めた。それから、仕事の話だ。
側に行きたいけど、壁際で課長を見てるのが精いっぱい。
一週間ぶりに見た課長はチャコールグレーのスーツ姿で、物凄くステキだ。
課長がキラキラと光って見える。
石上の話に静かに頷く所とか、眉を寄せて少しだけ難しそうな表情を浮かべているのを見て、胸がときめく。
話しかけたい。
でも――、話しかける隙がない。
諦めて、休憩室を出て行こうとした時、穏やかな声で「一瀬君」と呼ばれた。
恋しい人の声に心臓がトクンっと反応する。