俺様パイロットは揺るがぬ愛で契約妻を甘く捕らえて逃さない
上司と部下といえど、気軽に世間話もする間柄の最上さんだから、私の経験値のなさはもちろん知っている。
そんな私が深澄さんのようなパーフェクトな男性に嫁ぐという、普通ならあり得ない事態を心配してくれているんだ。
なんだか保護者みたいだけど、その優しさは素直にありがたい。
「ありがとうございます。どんなに困っても、石狩さんには相談しない気がしますけどね」
「……だな。自分で言っといてなんだが、アイツには相談せんでいい」
失礼なことを言い合った私たちは、どちらからともなく噴き出す。
「本人が今の聞いてたら絶対怒りますよ」
「あの細っせー眉を吊り上げて、『なんで俺には相談しなくていいんすかぁ!』って絡んでくるな、絶対」
「その横で信濃さんが面白がる図まで浮かんできます」
「俺の想像とまったく同じ」
あはは、と笑い合って、最上さんと一緒に格納庫を後にする。朝食の約束はまた今度ということになり、彼と別れてロッカー室へ移動した。
着替える前にスマホを手にし、深澄さんにメッセージを送る。
【仕事終わりました】