俺様パイロットは揺るがぬ愛で契約妻を甘く捕らえて逃さない
私が選んだのは、スカイイーストの便が発着する第一ターミナルの五階にある、滑走路が見渡せるカフェ。
注文したホットのラテを受け取ると、迷わず窓際のカウンター席を選んで、大きな窓から滑走路の飛行機を眺める。
その中に最新型の旅客機を見つけて、思わずうっとり見惚れた。
エンジンの後ろがギザギザになっているのと、従来の機種より主翼が反り上がっているのがめちゃくちゃかっこいいんだよね。
しかも、低燃費で音も静か。今一番ハイテクな旅客機と言っても過言じゃないので、ゆくゆくはあの機種を整備できる資格も狙っている。
先日学科試験を受けた一等航空整備士の資格は別の機種のもの。機種ごとに構造が違うため、一回資格を取ればすべての飛行機を整備できるというわけではないのだ。
「そうだ、深澄さんが来るまで勉強しよう」
ぼうっと待っていても仕方がないので、リュックから筆記用具とマニュアルを取り出して勉強を始めた。
英字の並んだマニュアルは付箋とマーカーだらけで、簡単に理解できないこともあるけれど、勉強は苦ではない。
安全に、快適に、環境に優しく。それらを実現するため、たったひとつの機体にどれだけの工夫が凝らされているのかを知れば知るほど、飛行機が好きになっていくから――。