俺様パイロットは揺るがぬ愛で契約妻を甘く捕らえて逃さない

「お前があまりに真剣に勉強してるから、邪魔しちゃ悪いと思ったんだ。元々コーヒー飲むつもりだったし気にするな」
「気にしますよ……すみません。すぐ片付けますから」

 慌てて勉強道具をリュックにしまっていると、深澄さんが空いたグラスを自分のものと一緒にカウンターに下げにいってくれる。

 申し訳なく思いながら目で追っていると、慌てて駆け寄ってきた女性店員が彼からグラスを受け取り目をハート形にしていた。

 深澄さんって、やっぱりモテるんだな。あの店員もまさか彼の結婚相手が私だとは思いもしないだろう。

 どう見ても不釣り合いだもんね……。

 なんとなくため息をついた直後、私はなにを落ち込んでいるんだろうとハッとする。

 別に深澄さんのことが好きなわけじゃないんだから、不釣り合いだろうとなんだろうと関係ないじゃない。

 深澄さんだって、ご両親を安心させるため、そして女避けのために、結婚したという事実が欲しいだけ。

 だから私が彼に似合っていようがいまいが、悩む必要はない。よね……?

「なにをぼうっとしてるんだ。帰るぞ、光里」

 リュックを背負って席でぼんやりしていたら、深澄さんに肩を叩かれる。

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