激情を抑えない俺様御曹司に、最愛を注がれ身ごもりました


 出産後、会陰切開の縫合をし、しばらく分娩をしたベッドで休むことになった。

 出産後の疲労は凄まじく、自分でも気づかぬうちに深い眠りの世界へ。

 透哉さんはその間、自宅マンションへ私の入院の荷物を取りに戻ってくれていた。

 目覚めると窓の外はもう暗く、時刻は十九時半を回っていた。


「荷物、ありがとうございました」

「そんなこと構わない。どうだ、少しは落ち着いたか」

「はい。脚の震えも、治まったみたいです」


 出産後、しばらく足がガタガタと小刻みに震えて止まらなかった。

 助産師さんの話しによれば、出産で力むことにより、相当力を使っている反動なのだという。


「痛みはどうだ。産後の陣痛がひどい人もいると聞いた」

「はい。痛み止めが効いているので、今は大丈夫なようです。また時間をみて飲むのがいいようなので、あとで飲みます」


 透哉さんは「そうか」と言って私の手を握り直す。

 しっかりと握りしめるその手を、私からも握り返した。

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