激情を抑えない俺様御曹司に、最愛を注がれ身ごもりました


「香椎さんは、今のお仕事は……?」

 なんとなく流れで質問返ししたものの、訊いてみて失敗したかもと思う。

『そんなこと、知る必要が?』とか、サラッと返ってきそうな……。


「弁護士になって今年で十年になる」


 しかし、香椎さんは意外にも自分の話をすんなりしてくれる。

 そういえば、年齢も聞いてなかったことに気づく。


「あの、すみません。そういえば年齢も伺ってなかったですね。十年となると……?」

「今年三十二になる」

「三十二。……え、じゃあ二十二のときに司法試験に受かったんですか? え、それって、もしかして学生の頃に……?」

「大学四年のときにな」

「え、もしかして一発合格を?」

「ああ」


 サラッと言っているけれど、司法試験にその年齢で合格するのは相当珍しいのではないのだろうか。

 お客様の中に息子さんが弁護士を目指しているという方がいて、司法試験にチャレンジしていると聞いている。

 でも、もう五度も挑戦していると聞いたし、なかなか受からず諦めかかっていると話していた。

 司法浪人は当たり前だし、ニ、三回目で受かるのだってかなりすごいことだと聞いている。

 そんな難関試験を、一発で、しかも学生時代に受かってしまうなんて、香椎さんって相当優秀な人なんだ……。

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