激情を抑えない俺様御曹司に、最愛を注がれ身ごもりました


「単純に、女性を綺麗にしたいという想いがあるものですけど、私の施術でそのお手伝いができたらって、今はそんな想いで日々仕事しています。指先からハッピーになってもらえるような、そんな仕事がしたいって」


 今の仕事になぜ就こうと思ったのかを訊かれて、つい話過ぎてしまった自分にやっと気づいた。

 ハッとして「すみません」と謝りの言葉が口を飛び出す。


「話過ぎましたね。べらべらと、すみません」

「いや、謝ることはない」

「え?」

「なるほどと、思いながら聞いていた」


 そう言った香椎さんは、料理を避けテーブルの上に手を差し出す。

 その意図が読めず香椎さんの顔を見つめ私に、香椎さんは「見せて」と言った。


「手を」

「え、手?」


 言われるがままテーブルの上に出した手が、香椎さんの手の平に載せられる。

 少しひんやりとした手にどきりとし、私の指先を見つめる彼のその視線に更に鼓動が弾んだ。


「本当だ。綺麗な手をしてるな」


 まじまじと見られ、私の心臓はドッドッと音を立てる。


「いや、そんなことは」


 耐えられなくなって、香椎さんの大きな手から自分の手を引っ込める。

 こんな風に手に触れられるなんて思ってもみなかったから、心の準備ができていなかった。

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