王様に逆らった時【完】
恥ずかしくて俯くけど、それは想ちゃんの手によって阻止される。
「想ちゃん恥ずかしいよ、」
クイっと顎を持ち上げられて、至近距離で視線が合う。
「ダメ。顔見せて。」
少し動けば唇が当たりそう。
今まで王様な想ちゃんしか知らなかった私は、もうお手上げ。
「可愛い。でもこんな格好するのは最後にして。明日からはいつも通りの格好できて。」
「…え、どうして?…やっぱり可愛くない……?」
途端に自信を失って、涙ぐんでしまう。
「…可愛すぎて、他の男に見られてるとか気狂いそうだから。」
「き、くる?」
予想外の一言。
でも想ちゃんの目は本気そのものだった。
これが幸村先輩の言ってた独占欲…?
「いいから、俺しか見ないで。」
「…ずっと想ちゃんしか見てないもん。」
生まれてこの方、想ちゃんしか好きになったことないもん。
ずっと想ちゃんに嫌われないように追いかけてきた。
「ほんと、反則だわ。」
そう言って微笑む想ちゃんに、笑みが溢れた。
王様に逆らった時、
王様は甘い甘い王子様になりました。


