子作り婚の行方。~年上で暴君な後輩と、私の秘密の恋~
「さあ、ちゃんと食べながら飲まないとダメだぞ」
「はーい」
なにを食べてもおいしくて、ビールもみるみるなくなっていく。
「家では飲むのか?」
「ええ飲みますよ、週末くらいはね。冷蔵庫には発泡酒が冷えています」
ビールじゃないのがミソ。飲み会に行かないわけは経済的な理由もある。少しでも貯金しないと不安だから。
「ちゃんと食べているのか? ちょっと痩せすぎだろ?」
「痩せてないですよ。ついてるところにはついてますから」
「へえー、そうなのか」
あ、思い出した。
竜神さんには助けてもらったときに背負ってもらっているんだった。
ということは、体重も、じつは自慢にならない胸の膨らみもバレている……。
「今、やらしい目で見ましたね。セクハラだ」
「自分で言ったんだろ」
あははと笑い合う。
この前の合コンは恐ろしいほどつまらなかったけれど、今夜は癖になるほど楽しい。
竜神さんが言ったとおり、誰と飲むかが大事なのだと身をもって知った感じだ。
頬が緩みっぱなしなのが自分でわかる。
相手が気を使わない竜神さんだし、明日は休みだしで、たがが外れてしまったらしい。
気づくと随分酔っ払っていた。
「ふぅ」
溜め息をつくと、竜神さんがクスッと笑う。
「なんで恋人がいるなんて嘘をついているんだ」
「え? いますよ。私には――」
「心の恋人だろ。マンガかなにかの。覚えていないみたいだがこの前全部聞いた」
「ほんとに?」
「ああ『私は一生結婚なんかしないんですー』って言ってたぞ」
「はーい」
なにを食べてもおいしくて、ビールもみるみるなくなっていく。
「家では飲むのか?」
「ええ飲みますよ、週末くらいはね。冷蔵庫には発泡酒が冷えています」
ビールじゃないのがミソ。飲み会に行かないわけは経済的な理由もある。少しでも貯金しないと不安だから。
「ちゃんと食べているのか? ちょっと痩せすぎだろ?」
「痩せてないですよ。ついてるところにはついてますから」
「へえー、そうなのか」
あ、思い出した。
竜神さんには助けてもらったときに背負ってもらっているんだった。
ということは、体重も、じつは自慢にならない胸の膨らみもバレている……。
「今、やらしい目で見ましたね。セクハラだ」
「自分で言ったんだろ」
あははと笑い合う。
この前の合コンは恐ろしいほどつまらなかったけれど、今夜は癖になるほど楽しい。
竜神さんが言ったとおり、誰と飲むかが大事なのだと身をもって知った感じだ。
頬が緩みっぱなしなのが自分でわかる。
相手が気を使わない竜神さんだし、明日は休みだしで、たがが外れてしまったらしい。
気づくと随分酔っ払っていた。
「ふぅ」
溜め息をつくと、竜神さんがクスッと笑う。
「なんで恋人がいるなんて嘘をついているんだ」
「え? いますよ。私には――」
「心の恋人だろ。マンガかなにかの。覚えていないみたいだがこの前全部聞いた」
「ほんとに?」
「ああ『私は一生結婚なんかしないんですー』って言ってたぞ」