魅惑な副操縦士の固執求愛に抗えない
大きく肩で息をしてから、思い切って目線を上げる。
その途端、ムッと唇を結ぶ神凪さんとバチッと目が合い、今度はギクッとして心拍が上がった。
「あ、あの……」
とっさになにを言おうとしたかは、自分でもわからない。
だけど彼は、ふいと目を逸らした。
そして。
「別に、振り回そうなんて思ってないけど。そんなに心配なら、お前が彼女にしてやればいいだろ」
「は?」
「その方が、椎名も喜ぶ」
「っ、神凪さんっ!」
通り過ぎ際に佐伯さんに告げた一言にギョッとして、私は詰るような声をあげた。
神凪さんは顔を背けて、コックピットから出ていってしまったけれど――。
なんてこと……なんてこと言ってくれたの……!!
「あ、あの、佐伯さん。神凪さんが変なことを言ってすみません!」
「え? ああ、いや。こっちこそごめん。二人のことなのに……余計な口出しだったな」
ダラダラと変な汗を掻きながら必死に謝る私に、佐伯さんもきまり悪そうにポリッとこめかみを掻く。
「いえ、どうか本当に気にしないでください」
私は急いで首を横に振って答え、
「えっと……急いで飛行機運ばなきゃですね。トーイングカー、準備します」
彼の横を摺り抜けて出入口に進み、横付けされたパッセンジャーステップを駆け下りた。
その途端、ムッと唇を結ぶ神凪さんとバチッと目が合い、今度はギクッとして心拍が上がった。
「あ、あの……」
とっさになにを言おうとしたかは、自分でもわからない。
だけど彼は、ふいと目を逸らした。
そして。
「別に、振り回そうなんて思ってないけど。そんなに心配なら、お前が彼女にしてやればいいだろ」
「は?」
「その方が、椎名も喜ぶ」
「っ、神凪さんっ!」
通り過ぎ際に佐伯さんに告げた一言にギョッとして、私は詰るような声をあげた。
神凪さんは顔を背けて、コックピットから出ていってしまったけれど――。
なんてこと……なんてこと言ってくれたの……!!
「あ、あの、佐伯さん。神凪さんが変なことを言ってすみません!」
「え? ああ、いや。こっちこそごめん。二人のことなのに……余計な口出しだったな」
ダラダラと変な汗を掻きながら必死に謝る私に、佐伯さんもきまり悪そうにポリッとこめかみを掻く。
「いえ、どうか本当に気にしないでください」
私は急いで首を横に振って答え、
「えっと……急いで飛行機運ばなきゃですね。トーイングカー、準備します」
彼の横を摺り抜けて出入口に進み、横付けされたパッセンジャーステップを駆け下りた。