あなたの妻になりたい
4.語り合う時間
 ぐっすりと眠ったような気がする。いつもの部屋だ、とマイリスの意識が戻った時、何やら温かいものに包まれているような気がした。
 ああ、そうだ。昨日は子竜と一緒に眠ったのだ。

「くすぐったいわ、ランちゃん……」
 子竜が何やらいたずらをしているのだろうか。先ほどから胸元でさわさわと暴れている。
「もう、やめなさいって……」
 ぼんやりとする頭で、さわさわと暴れているものに触れる。

「えっ」

 マイリスは驚いて目が覚めた。微睡んでいたはずなのに、一気に現実へと引き戻された。

「ランバルト、様。どうしてここに?」
 一緒に眠ったはずの子竜がいない。代わりに、ランバルトが彼女を包むようにして、一緒に横になっていた。

「もう。ランちゃんとは呼んでくれないのか?」

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