オー!マイ・ハワイ!
慌てて修二と別れ、エレベーターにまなみは吸い込まれていった。

「イノリファーム、ね」
修二はぽつりとひとりごとを言い、ラウンジへ入ってコーヒーを注文した。まなみは慌てて部屋に戻ってシャワーを浴びる。ガラス張りのシャワールームはどうも落ち着かないがそうも言っていられない。

ドレスとアクセサリーを持ってサロンへ向かう。あ、その前にトイレトイレ。

ザーッと手を洗いながら、手につけたブレスレットを見る。それは隆史にもらったブレスレットで、まなみはとても気に入っていた。

細いゴールドのチェーンに、小さなパールがいくつかついたブレスレット。

まなみはしばらくブレスレットを見つめていたが、それをサッとはずすとゴミ箱へ捨て、バタバタと部屋を出て行った。

サロンにはもう里穂がきていて、メイクをしてもらっているところだった。

「まなみさん、きょうはよろしくね」
「はい、とても楽しみにしてきました。よろしくお願いします」サロンでは里穂が頼んでおいてくれたスタイリストが、メイクもヘアセットもしてくれることになっていた。

「里穂さんにメイクとヘアの感じをご指示いただいています。そのようにさせていただいてよろしいでしょうか」

「はい、わかりました。よろしくお願いします」

もうここまできたら里穂に任せるしかなかった。準ミス富山といえど、東京のモデルさんとは経験値が違いすぎる。

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