破れた恋に、火をつけて。〜元彼とライバルな氷の騎士が「誰よりも、貴女のことを愛している」と傷心の私に付け込んでくる〜

17 嫉妬

 いきなりぎゅうっと抱きしめられた力は強く、ランスロットの温もりの中にはどこか柑橘のような匂いも混ざっていた。香水と思うには足りないし、彼が昨夜使った石鹸の匂いなのかもしれない。

「あっ、あのっ……」

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