破れた恋に、火をつけて。〜元彼とライバルな氷の騎士が「誰よりも、貴女のことを愛している」と傷心の私に付け込んでくる〜
 ランスロットは、私が次に何を言うかを楽しんでいる。絶対に彼はそういう事はしないと信じてはいるけど、不確かな恋愛関係というのはいつも不安が付き纏うもの。

「別れる」

 普通の要求だったかなと思いつつ言ったら、ランスロットは目を見開いて驚いていた。

「別れたくないので、絶対にしません」

 キッパリと、そう言い切った。呼吸を合わせて、抱き合う。離れる時の事なんて、今は考えられない。

 言葉でも意識の中でも、なんでも良いから。ランスロットは私だけのものだと、そう刻んで置きたかった。

 誰よりも、独占したい。心から溢れそうで抑えられない気持ちは、きっと一生落ち着かない。

 だって、私たちは人間だから。互いの意識を保ったまま溶け合ってひとつになんて、絶対になれないし。

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